arflex 9/20 sat. OPEN
FUKUOKA | TENJIN BRICK CROSS

アルフレックス福岡
福岡市中央区天神1-14-18
天神ブリッククロス南棟1F

営業時間:AM11:00〜PM6:00
休業日:火・水曜日、祝日
問い合わせ先
プロポスタ 092-292-0204

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arflex FUKUOKA 9/20 sat. OPEN

25年前、福岡・中洲中島町で
「プロポスタ」は歩みを始めました。

arflexというブランドを通じて、
感度の高いインテリアをご提案すること。
それが私たちの最初の出発点でした。

多くの方との出会いに恵まれ、支えられ、
少しずつ成長を重ね、
3年前には「プロポスタ株式会社」として
新しい一歩を踏み出しました。

そしてこの度、天神に、
小さなショールームをつくりました。
私たちの「新しい顔」です。

⸺「あわてず・あせらず」
創業者が大切にしてきた、この言葉を胸に、
家具にあまり馴染みのない方にも、
次の世代の方々にも、
ふと心に残る出会いを届けられる場所を
目指してまいります。

プロポスタの新しい顔となる
「アルフレックス福岡」を、
どうぞよろしくお願いいたします。

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アルフレックス福岡
福岡市中央区天神1-14-18
天神ブリッククロス南棟1F

営業時間:AM11:00〜PM6:00
休業日:火・水曜日、祝日

問い合わせ先
プロポスタ 092-292-0204

INTERVIEW

高須 学氏
(インテリア・プロダクトデザイナー)

高須 学氏

【アルフレックス福岡デザインの経緯】
──「アルフレックス福岡」に携わることになった経緯を教えてください。
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「プロポスタ」さんとは、10年ほど前に行ったショールーム1階リニューアルからのお付き合いがあります。その後、2021年に完成した中洲中島町の「PROPOSTA di CASA」の改装にも参加しました。そんな経緯もあり、「アルフレックス福岡」の店舗デザインを今回担当させていただきました。

【店舗デザインのコンセプト】
──店舗をデザインにするにあたり、心がけていることはありますか。
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「アルフレックス福岡」は、中洲中島町にある「プロポスタ」のショールームや「PROPOSTA di CASA」と比べて、より天神の中心部にあります。つまり、目的意識がなくても立ち寄りやすい場所ということです。だからこそ、気軽にフラッと入ることができる空間を目指しました。また「アルフレックス」がメインになるため、従来の「プロポスタ」さんの客層とは立ち寄る年齢層が変わると考えられます。そこで「アルフレックス」のカジュアルで日常的なアイテムをより魅力的にディスプレイするために、この店舗ではライトで明るい健康的なイメージを意識しました。天井も高くし、ナチュラルな素材感の床材を採用しているのもそういった狙いがあります。壁はどんなテーマにも対応できるニュートラルな白を基調としています。アイキャッチとなる赤の壁は、本国・イタリアのロゴの赤を意識して、少し落ち着きのある赤の素材を採用しました。そうすることでイタリア生まれ日本育ちのブランドであるというストーリーを表現しています。
また、「アルフレックスジャパン」は1969年に保科正氏が設立し、それから50年以上日本に脈々と受け継がれているブランドです。そんな「アルフレックス」を素晴らしい商品を通じて若い世代にも伝えられる空間になればと思います。

【高須氏とアルフレックスについて】
──高須氏と「アルフレックス」との出会いについて教えてください。
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私の世代は、当時天神にあったインテリアショップ「NIC(ニック)」で「アルフレックス」に出会った人が多いのではないでしょうか。そこで見た「マレンコ」はとても衝撃的でした。当時から「マレンコ」は、ニュートラルで完成されていました。まさにこの店を体現しているようなアイテムだと思います。30年以上前に自分が衝撃を受けたソファが同じ姿でディスプレイされると考えるととても感慨深いです。

【アルフレックス福岡の楽しみ方】
──デザイナー視点で、この店舗の楽しみ方を解説してください。
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その時々のテーマによって空間のイメージが変化する、『可変性』のある場所となっています。入り口に設置した回転する壁はその象徴的な部分です。一面は赤、その反対側は白の壁面にすることで、店の印象をテーマごとに変化。さらに壁の角度を変えることでも雰囲気を変えることができます。また、天井を半分スケルトンにすることで、見る角度によって店の印象が変わります。訪れるごとに違う表情を見せてくれる場所なので、何度でも足を運んでほしいですね。

中村弘峰

TGDA(Takasu Gaku Design and Associates)
髙須 学 氏
1974年福岡県生まれ。九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒業後、「FARM一級建築士事務所」入社を経て、2002年に「タカスガクデザイン」を設立。2018年に現在の社名に改称し、日本はもちろん、世界をフィールドにインテリア・プロダクトデザイナーとして活躍する。


中村弘峰 氏
(中村人形四代目 人形師)

中村弘峰

【アルフレックス福岡デザインの経緯】
──「アルフレックス福岡」に携わることになった経緯を教えてください。
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2024年にPROPOSTAさん主催で開催されたトークショーでプロダクトデザイナーの深澤直人氏が登壇されたのですが、深澤さんのギフトとして私の作品を贈りたいと山川社長からご依頼をいただきました。その際、深澤さんが申年生まれということもあり、マントヒヒとマンドリルの作品を提供したんです。それがきっかけで「アルフレックス福岡」にディスプレイする作品をご依頼いただきました。

【作品のコンセプト】
──今回の依頼内容と、それに対してどのようなコンセプトを構築されたのかを教えてください。
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ご依頼いただいた時は、アルフレックスの代表作である「マレンコ」を題材にした作品をディスプレイ用に製作してほしいというざっくりした内容でした。なので、実際に「マレンコ」を拝見し、素材感や座り心地を確認して製作に入りました。形成の後、粘土の状態で山川社長に見ていただいたんですが、その際に「今回は店のシンボルにしたいので、ベーシックな麻をモチーフにするのではなく、弘峰さんに遊んでもらいたい」と追加依頼があり、この柄を思いついたんです。

作品タイトルは「FLOW BOYの特等席 MARENCO」です。京都の御所人形を再解釈した「FLOW BOY」は私の主要な作品シリーズで、流れを意味する「FLOW」には、同音の「不老(=永遠)」という相反する意味も込めています。そのFLOW BOYが「マレンコ」に座ることで「アルフレックス」というブランドの歴史を感じさせながら、店舗や商品が未来永劫と続くことを願っています。また、「マレンコ」の柄となっている波(FLOWAVE)は、過去から現在に至る時間の流れを表現。また苔や岩にぶつかる様は、人と人、商品と人の出会いを表しています。また博多人形の波は博多山笠のイメージを想起させると共に、海外の人には葛飾北斎の「冨嶽三十六景」を彷彿とさせます。

【中村弘峰氏とアルフレックスについて】
──弘峰さんは『アルフレックス』についてどんな印象がありますか。
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私はこのプロジェクトで初めて「マレンコ」について知りましたが、とても可愛らしく、人形向きな題材という印象を持ちました。作っていてかっちりしているようでしていない不思議なバランスが楽しかったです。また彫刻的でありながら自由さもあるフォルムは、博多人形との親和性も感じました。国内外のさまざまなアーティストとコラボした「マレンコ」がありますが、私の作品もその一つになったことを嬉しく思います。「アルフレックス福岡」の店舗デザインをされた高須氏が手がけたディスプレイ台に、この作品が飾られるところを早く見たいですね。

中村弘峰

中村弘峰 氏
1986年、福岡県生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科卒業後、大学院に進み美術研究科彫刻を専攻、2011年に修了。その後、佐賀の人形師や寺院で住み込みを1年経験し、人形の技術を学ぶため父である中村信喬氏に師事した。
2013年の「第60回日本伝統工芸展」で初入選を果たし新人賞を受賞。2014年には人形師になって初となる個展「人形師中村弘峰展「スサノオ~神々の肖像~」を開催した。現在、博多人形はもちろん、木工作品やマスコットキャラクターのデザインなどジャンルを超えて活躍している。